【新体制考察】工藤監督「一生懸命やらない人は好きじゃない」──山崎打撃コーチとともに、ぬるま湯からの脱却なるか

試合レポート

■ 工藤新監督、初日からナインに熱いメッセージ

10月15日、工藤公康新監督が正式に就任した。名古屋市内で会見を行った後、秋季練習が行われているナゴヤ球場に移動し、選手たちと初顔合わせ。そこで発したメッセージが熱かった。

「オフっていうのは休むためにあるものじゃないです。自分を鍛えるために」

「一生懸命やる人は好きです。一生懸命やらない人は好きじゃないです」

さらに自らパワーポイントで作った資料をナインに配り、オフの過ごし方の改革を促したという。

シンプルな言葉だ。しかし今の中日にとって、これ以上刺さる言葉はないと思う。

■ 「一生懸命やらない人は好きじゃない」が意味するもの

ソフトバンク時代に工藤監督の下でプレーしたOBは「工藤さんは厳しい。緩んだ空気を出す選手は実績関係なく見切りをつける」と語っている。

実績関係なく。ここが重要だ。

今季の中日を見続けてきて、何度も感じたことがある。結果が出なくても使われ続けるベテラン。ぬるま湯に浸かったような空気。周平を筆頭に、実績や立場に守られてきた選手たちだ。工藤監督の言葉は、そういう選手たちへの最後通告にも聞こえる。心を入れ替えて必死にやるか、それとも一掃されるか。どちらに転んでも、チームにとってはプラスだと思う。

■ 山崎武司、打撃コーチ就任へ

もう一つ大きなニュースが入ってきた。山崎武司さんの1軍打撃コーチ就任が決定的になった。

通算403本塁打。1996年と2007年に本塁打王、2007年には打点王。両リーグでの本塁打王は史上3人目という大打者だ。工藤監督とは愛工大名電の先輩後輩の関係でもある。

山崎さんは楽天時代に野村克也さんと出会い、配球を学んだことで選手としての視野が開けたという。「感覚でやっていた」20代から、考える打者に変わった。まさに今の中日打線に必要な変化だ。

■ 細川、石川昂、鵜飼に求められること

記事では山崎コーチに託される課題も具体的に挙げられていた。

細川は今季25本塁打。目標は30発と、2割3分9厘だった得点圏打率の改善だ。石川昂は自己最多の13本塁打を更新するため、打球の飛距離を伸ばすこと。夏場以降に力を発揮できなかった鵜飼は、配球を学べば相手バッテリーの脅威になる。

今季、私が何度も書いてきた「あと1本が出ない」「得点圏で打てない」という課題。それに正面から取り組める打撃コーチが来たことは大きい。

■ 立浪派でぬくぬくしていた選手には厳しい冬に

山崎さんは中日に復帰した後、2013年に引退した。それ以降、中日でコーチを務める機会はなかった。立浪前監督とは折り合いが悪かったとも言われている。

そう考えると、立浪体制のもとでぬくぬくと居場所を確保していた選手たちには、厳しい時代が来るかもしれない。監督もコーチも、これまでのしがらみとは無縁。誰が実力でポジションを勝ち取るのか、競争がようやく始まる。

■ 実力主義、練習重視のチームへ

工藤監督は「生意気でもいい。我慢する必要もない」とも語っている。遠慮せず、どんどんアピールしてほしいと。

結果を出した者が使われ、努力しない者は外される。当たり前のことだが、今の中日には欠けていた。実力主義、練習重視のチームに生まれ変わってほしい。2027年の中日が、今季とはまったく違う顔をしていることを期待したい。

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