鳴り物入りで入団した逸材が、気づけば守備固め要員に成り下がっている。この繰り返しを何十年も見てきた一竜党として、そろそろ正直に書いておきたい。
大成しなかった選手たち ― 個別に振り返る
藤王康晴
甘やかしの典型
入団時の期待は球団史上でも屈指のものだった。ところが少し打てばメディアに持ち上げられ、本人も勘違いしてしまった。努力を怠るようになり、才能だけでは埋められない壁にぶつかった時にはもう遅かった。厳しい目で鍛え続けることができなかった球団・ファン・メディア、三者の甘やかしが才能を潰した典型例だと今でも思っている。
堂上直倫
打撃を失ったショート
堂上の場合は少し事情が違う。8番ショートとして定着したことが、皮肉にも打撃の成長を止めてしまった。下位打線では「つなぎ」「守備」が求められ、強い打球を打つことより確実性を求められ続けた。いつしか長打を打とうという意識が消えていった。守備面では球団に貢献したが、ドラフト1位として期待されていた打者・堂上は、打順の文脈の中で静かに消えてしまった。
高橋周平
つまらないバッターに
ある時期から明らかに変わった。流すバッティングが極端に増え、強い打球が激減した。ホームランを捨てたのではないかという噂が出るくらい、かつての破壊力が消えた。人気が出てから常にニヤニヤしている姿も気になる。厳しさが消えた選手の典型に見えてしまって仕方ない。ファンに愛されることと、プロとして成長し続けることは、本来両立できるはずなのだが。
もし他球団だったら ― 牧秀悟を例に考える
横浜DeNAの牧秀悟を見るたびに思う。「この選手が中日に入っていたら、果たして大成できただろうか」と。私の答えはノーだ。中日ならちやほやされ、少し結果を出すたびに過大評価され、自分を見失っていた可能性が高い。逆に言えば、中日のドラフト1位野手たちが他球団に入っていたら、もっと違う結果になっていたかもしれない。環境と育成文化の問題は、それほど根深い。
誰の責任か ― 私はファンだと思っている
監督・コーチの責任論はよく出る。フロントの育成方針への批判もある。それは正しい部分もある。しかし私は、一番の問題はファンの応援の仕方にあると感じている。
少し活躍すれば大騒ぎして持ち上げる。スランプになると手のひらを返す。この一喜一憂が選手を狂わせる。若い選手に必要なのは、長い目で真剣に見守る目だ。甘やかす応援でも、叩く批判でもなく、「本物になれ」という厳しくも温かい視線だと思っている。
森・花田への期待 ― 岡林の轍を踏まないために
岡林勇希がどれほど惜しい選手かは、今さら語るまでもない。あれだけの身体能力がありながら、ある時期から腐っていったように見えた。同じことを森・花田に繰り返してほしくない。
幸い、今の二人にはまだひたむきさがある。その姿勢が消えないうちに、球団もファンも正しい形でサポートしてほしい。持ち上げすぎず、見捨てず、長い目で本物の成長を待つ。それができる球団・ファンになれるかどうかが、ドラゴンズの野手育成の未来を決めると思っている。


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